決算特別委員会質問②本区におけるキャッシュレス化の現状について
日本は諸外国に比べ、キャッシュレス化とはなっておらず現金払いが主流です。クレジットカード・デビットカード・QRコードなどの決済キャッシュレス化は、インバウンド消費の拡大や旅行地としての魅力を高めるとともに、地域経済の活性化につながるため大変重要です。
今回の特別委員会では、本区におけるキャッシュレス化の現状についてと、現状に対してどのように考え、対応して行くのか伺いました。
●公金クレジット決済の推進について
平成30年1月から区民税、都民税、軽自動車税のクレジットカードによる支払いが可能になりました。
スタートしたばかりのクレジット決済。まだ年度途中ですが、4月~9月末で、すでに区民税・都民税は902件5,600万円、軽自動車税569件280万円と、多くの方が活用しています。
私からは、区民の利便性向上のため、金額の大きい国民健康保険料等もクレジット決済を開始すべきと要望しました。理事者からは、開始へ向け公金決済事業者と交渉を進める旨の答弁がありました。
海外からのお客様が大変多いすみだ北斎美術館。大江戸すみだ職人展の様子。
●「すみだ北斎美術館」におけるキャッシュレス対応について
「大江戸すみだ職人展」が、今年からすみだ北斎美術館1階の催事フロアで開催されています。すみだの伝統工芸を作業風景と共に見ることが出来、購入もできる素晴らしいイベントです。出店者さんのお話では、訪日外国人を含む多くの来場者は、商品を手に取って熱心に話を聞いて見て下さるものの、現金の持ち合わせがないため、購入をあきらめる方も多いと伺いました。美術館1階で開催するイベントでは同様の事が発生している事が推測されます。
美術館本館ではクレジット決済が可能になりましたが、来訪者にとっては、美術館本館も1階催事エリアもすべてが「すみだ北斎美術館」です。北斎を見るために世界中の方がいらっしゃるこの美術館において、多様な決済手段は、来訪者に対する基本的サービスのひとつです。
私からは、美術館本体が、タブレット型のPOSレジ等を使った「動く決済手段」を導入すべきと要望しました。
導入によって、1階催事エリアだけでなく、美術館本館以外の場所で、例えば企画展フロアで関連商品を即売したり、軒先や緑町公園等のオープンエリアでの物販、時には美術館PRのため区を飛び出して移動販売も出来るようになります。
こうした観点から、今後、多様な決済手段導入を、どのように進めていくのかあらためて伺いました。理事者からは、多少の条件整備も必要ではあるが実現可能であり、クレジット決済・QRコード決済等の移動決済手段を導入に向け調整していく旨の答弁がありました。
移動型POSレジの一例。タブレットとリーダーだけ用意すれば基本的にクレジット決済が可能。
●商店におけるキャッシュレス化について
個店にとって、キャッシュレスの初めの一歩とは、「お金を動かすのではなくデータを動かす」事を理解することです。今後加速していくキャッシュレス化の流れに、まずは乗っておくことが重要です。
区商連が大手事業者とコラボした手数料3年間無料のQRコード決済や、配達員不要で立地が悪い店にも販路が広がるキャッシュレス出前(ウーバーイーツ)等、新しいツールを活用している個店の事例等を、区内個店に紹介すべきとも要望しました。
最近区内でもちらほら見かけるようになったウーバーイーツの配達員さん。2年前の産業都市委員会で出前で個店の活性化を質問しましたが、その時は早すぎたようです(汗)
スマートフォンという手のひらサイズのスーパーコンピュータの進化で、お財布を持たずに出かける機会もこれからどんどん増えていきます。
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