定例会の一般質問 一般質問(2)街路樹に関する質問
街路樹についてお伺いします。
住民の 快適な生活環境を 確保することと、安全で 快適な 道路交通環境の整備や、
良好な 道路景観の形成を 図るために、現在、区内には、4128本の 街路樹が
植えられています。
その内訳を みてみますと、
小さなオレンジ色の小花を かたまって咲かせ、よい香りのする「きんもくせい」
が255本、春に、白やピンクの美しい花を咲かせる「ハナミズキ」が243本。
しかし
全体の約3割、1260本という 圧倒的な割合を 占めている街路樹があります。
それは、すずかけ、いわゆる プラタナスです。
今回調査した 区道以外にも、都道、国道にも 数多く植えられており、
プラタナスは みなさまに、本当に 見慣れた街路樹 ではないかと思います。
なぜ街路樹に プラタナスが多いのかと言うと、
プラタナスは、昭和30年から40年代、日本の高度成長期、どんどんと
道路が整備され、家や ビルが建設され、自動車が 増えていく中で、成長が早く、
公害にも強いという特性が買われ、全国各地で街路樹として 植えられたそうです。
実際に わが区においても、プラタナスは、昭和47年の 墨田区緑化宣言を受け、
昭和48年に 整備されたものが ほとんどだそうです。
当時は、一刻も早く 緑化を進めたいという思いがあり、事実、その期待に応え、
プラタナスは 極めて速いスピードで 成長していきました。
しかしながら 本来プラタナスは、樹高 10メートルから30メートルに成長する
大木であり、繁茂することで、信号機が見にくくなる、電線の邪魔になる、
街路灯の光を遮る、地域住民が 落ち葉の清掃に 負担を強いられる等、
街の声として、街路樹としての メリットよりも、デメリットのほうが
目立つようになりました。
こういった 意見に対し、わが区でも 定期的に剪定するなど、出来る限りの
対応をしていることは 承知しております。
具体的に申し上げれば、
区役所通りには、幹回り60cm未満の木が86本、
幹回り120cm未満の木が206本、合計292本のプラタナスがあり、
繁茂と成長を 抑えるため、定期的に 剪定を行っております。
ハナミズキといった、成長の遅い木が、年に1回なのに対し、プラタナスは、
最低でも、年2回の 剪定が必要です。
また、費用は、樹木の太さで 決まるため、1回あたりの 剪定費用も、
プラタナスとハナミズキでは、経費が 全く変わると仄聞しております。
そこで お伺いします。
区道における プラタナスの剪定 および維持管理に、
どの位 経費がかかっていているのでしょうか。
ハナミズキなど、剪定が 年1回で足りる樹木の場合、
どの位の 経費で まかなえるのでしょうか。
また、プラタナスを、剪定が年1回で足りる樹木に 植え替えるという
お考えはあるのでしょうか。
聞き取り調査を行ったところ、台東区でも「プラタナス問題」が、発生しており、
また、全国的にも、樹種変更を、積極的に 推進する 流れになっているようです。
かつて、高度成長期の 緑化対策と、公害対策に 貢献したプラタナスも、
約半世紀という時が流れ、町が成熟した今、街路樹としては、
一定の 役割を果たしたと いえるのではないでしょうか。
命あるものです。単なる伐採ではなく、広い場所への移植等、保存に努めながらも、
現在の 区道街路樹を、個性ある景観が創出でき、季節ごとに楽しめ、
剪定が年1回で足りる、病害虫に強く、乾燥や強風に強い、
都市環境に対応できる樹種に、計画的に変更することで、剪定費用をはじめとした
経費を、軽減すべきと考えますが いかがでしょうか。
区長の 前向きなご答弁を期待いたします。
この記事へのコメント
たしかにその通りで、寂しいことです。プラタナスに罪はないですし。
わが区は早急な全街路樹はなく、都市計画に基づいた路線改修に合わせての植え替えですが、街路樹の樹種変更は全国的な流れでもあります。
社会に問題が山積する中で、今回の街路樹に限らず、限られた税収をどのように使っていくかという中で、苦渋の選択をする場面はこれからもどんどん増えてきます。
みなさまのご意見を賜りながら、区政に反映してまいりたいと思います。