【議会傍聴記】大型事業、はからずも官製談合風味に!
勉強のため、なるべく本会議や各種委員会は、議会へ出向き、生の声を傍聴するようにしています。
先日、企画総務委員会(7月1日開催)を傍聴した時、印象に残ったことを記述します。
その前に。
墨田区ホームページ、2011年7月8日掲載で、営繕課が、建築設計業務委託の発注方法の変更を発表しました。
先般の企画総務委員会などの質疑を受けて、変更されたものです。
変更内容は下記のとおり。
------------------------------------------------------------
(1)基本設計と実施設計が1か年度に実施可能な場合は、一括発注として競争入札により受託業者を決定する。
(2)基本設計と実施設計が2か年度を要する場合は、各年度ごとにそれぞれを分離発注とし発注ごとに競争入札により受託業者を決定する。
(3)建築設計業務をプロポーザル方式又はコンペ方式により選定する場合、耐震補強工事の場合など1及び2によりがたい場合は現行どおり随意契約による。
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この変更は平成24年4月1日から適用されるとのことです。
どうしてこのような変更を発表することになったのでしょうか。

実はこの問題、コトの発端は、私が運営委員として参画する「本所地域プラザ」で持ちあがった話なのです。
本題に入る前に、「地域プラザ」について簡単にご説明させて頂きますと。。。
「地域プラザ」事業とは、墨田区を6つのエリアに分け、各エリアに区が整備するコミュニティ施設を建設するというもの。
旧第五吾嬬小学校の跡地における地域プラザ建築がスタートしていますから、八広地区にお住まいの方は、よくご存じですね。
私たちが住む、第4エリアは、本所集会所(本所一丁目13番4号)跡地に「本所地域プラザ」を建設します。今はまだ本所集会所が普通に使えるので、実感がイマイチ無いという方も多いですが、東京スカイツリーのオープンとそう時期を違えずに開館することを目標に、検討を重ねています。
地域プラザの大きな特長は、基本構想から設計計画、運営方針まで、区民の代表であるガバナンス委員が話し合い、検討を重ねることにより、決定していく、という過程にあります。
あらゆる世代の方が、気軽に集まれ、ワイワイガヤガヤ楽しめる。人と人をつなぐ、心と体を元気にする、文化を発信する、そんな場所にしたいと思い、私たちガバナンス委員は、平成21年6月から2年にわたり活動を重ねています。
そしてやっと、かなり具体的な図面を描けるところまで来ました。

定例ガバナンス会議で、営繕課の皆さんと、設計会社さんの作って下さった、図面を見ながら、あれこれ要望を言っている時。。。
ひょんなことから、今回、基本設計(=物の概要を決める、大まかな図面を引く事業)を落札した設計会社が、実施設計(=実際の見積りや工事に使う図面を作成する事業)もそのまま請け負う、という事実を知りました。
いわゆる基本設計落札業者による随意契約(=競争入札によらずに任意で決定した相手と契約を締結すること)です。
基本設計をした会社がそのまま実施設計をした方が、私たちの意向が伝わりやすくて便利だわ。
・・・って、そういうコトじゃありませんから!
今回の地域プラザの設計業者は、プロポーザル方式やコンペ方式ではなく、ずばり「価格」で決めたとのこと。
たとえ赤字でも、基本設計を安く出し、落札しさえすれば、その後の実施設計は自動的に請け負える・・・そういう理屈も成り立つわけで。
はからずも、官製談合と受けとられてかねない状況を、作り出していたということです。
それ以外にも、墨田区の建築業務委託に関して、思うところがあります。
それは区内の大規模事業における墨田区内業者の落札数に関してです。
墨田区のホームページなど、区民の知り得る公開情報によると、平成23年に入ってから、落札金額税込1億円以上の建設工事等は9件。その中で、建設共同体などを除き、墨田区に本社を置く業者が落札(仮契約)したのはたったの1件です。
区民の税金を投じて行う事業だからこそ、地元の業者を使うべきではないでしょうか。
墨田区内の業者が請け負えば、そこから発生する雇用や企業からの納税が期待できます。
その話になると、山崎区長以下行政側からは、必ず「あくまでも価格で決定していることだから、墨田区の業者には営業努力で競争力をつけて欲しい。」という答えが返ってきます。
建設業界のことは勉強不足ですので、もしかしたら、価格面において、墨田区の業者さんは、少し弱いところがあるのかも知れません。
でも一方で、墨田区の公共工事は、他区の業者から「入りやすい」と言われているのもまた事実のようです。
このような評判が立つということは、行政側にもまた、付け入る隙、甘い部分があるのではないかと思えてなりません。価格はもちろん大事ですが、価格以外の部分、すなわち提案の中身はきちんと審査・吟味されているのでしょうか。
さまざまな関係各所が複雑に絡み合う区の事業だけに、何をどのように変えたらいいのか、私は、正直まだベストといえる方法を思いつきません。
でも、他区の業者さんはじめ、区内の業者さん、区民(納税者)が納得できる形で、地元の業者さんを積極的に活用する仕組みは、必ず作れるはず。
みなさまのお役に立てるよう、私も一所懸命勉強していく所存です。

先日、企画総務委員会(7月1日開催)を傍聴した時、印象に残ったことを記述します。
その前に。
墨田区ホームページ、2011年7月8日掲載で、営繕課が、建築設計業務委託の発注方法の変更を発表しました。
先般の企画総務委員会などの質疑を受けて、変更されたものです。
変更内容は下記のとおり。
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(1)基本設計と実施設計が1か年度に実施可能な場合は、一括発注として競争入札により受託業者を決定する。
(2)基本設計と実施設計が2か年度を要する場合は、各年度ごとにそれぞれを分離発注とし発注ごとに競争入札により受託業者を決定する。
(3)建築設計業務をプロポーザル方式又はコンペ方式により選定する場合、耐震補強工事の場合など1及び2によりがたい場合は現行どおり随意契約による。
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この変更は平成24年4月1日から適用されるとのことです。
どうしてこのような変更を発表することになったのでしょうか。

実はこの問題、コトの発端は、私が運営委員として参画する「本所地域プラザ」で持ちあがった話なのです。
本題に入る前に、「地域プラザ」について簡単にご説明させて頂きますと。。。
「地域プラザ」事業とは、墨田区を6つのエリアに分け、各エリアに区が整備するコミュニティ施設を建設するというもの。
旧第五吾嬬小学校の跡地における地域プラザ建築がスタートしていますから、八広地区にお住まいの方は、よくご存じですね。
私たちが住む、第4エリアは、本所集会所(本所一丁目13番4号)跡地に「本所地域プラザ」を建設します。今はまだ本所集会所が普通に使えるので、実感がイマイチ無いという方も多いですが、東京スカイツリーのオープンとそう時期を違えずに開館することを目標に、検討を重ねています。
地域プラザの大きな特長は、基本構想から設計計画、運営方針まで、区民の代表であるガバナンス委員が話し合い、検討を重ねることにより、決定していく、という過程にあります。
あらゆる世代の方が、気軽に集まれ、ワイワイガヤガヤ楽しめる。人と人をつなぐ、心と体を元気にする、文化を発信する、そんな場所にしたいと思い、私たちガバナンス委員は、平成21年6月から2年にわたり活動を重ねています。
そしてやっと、かなり具体的な図面を描けるところまで来ました。

定例ガバナンス会議で、営繕課の皆さんと、設計会社さんの作って下さった、図面を見ながら、あれこれ要望を言っている時。。。
ひょんなことから、今回、基本設計(=物の概要を決める、大まかな図面を引く事業)を落札した設計会社が、実施設計(=実際の見積りや工事に使う図面を作成する事業)もそのまま請け負う、という事実を知りました。
いわゆる基本設計落札業者による随意契約(=競争入札によらずに任意で決定した相手と契約を締結すること)です。
基本設計をした会社がそのまま実施設計をした方が、私たちの意向が伝わりやすくて便利だわ。
・・・って、そういうコトじゃありませんから!
今回の地域プラザの設計業者は、プロポーザル方式やコンペ方式ではなく、ずばり「価格」で決めたとのこと。
たとえ赤字でも、基本設計を安く出し、落札しさえすれば、その後の実施設計は自動的に請け負える・・・そういう理屈も成り立つわけで。
はからずも、官製談合と受けとられてかねない状況を、作り出していたということです。
それ以外にも、墨田区の建築業務委託に関して、思うところがあります。
それは区内の大規模事業における墨田区内業者の落札数に関してです。
墨田区のホームページなど、区民の知り得る公開情報によると、平成23年に入ってから、落札金額税込1億円以上の建設工事等は9件。その中で、建設共同体などを除き、墨田区に本社を置く業者が落札(仮契約)したのはたったの1件です。
区民の税金を投じて行う事業だからこそ、地元の業者を使うべきではないでしょうか。
墨田区内の業者が請け負えば、そこから発生する雇用や企業からの納税が期待できます。
その話になると、山崎区長以下行政側からは、必ず「あくまでも価格で決定していることだから、墨田区の業者には営業努力で競争力をつけて欲しい。」という答えが返ってきます。
建設業界のことは勉強不足ですので、もしかしたら、価格面において、墨田区の業者さんは、少し弱いところがあるのかも知れません。
でも一方で、墨田区の公共工事は、他区の業者から「入りやすい」と言われているのもまた事実のようです。
このような評判が立つということは、行政側にもまた、付け入る隙、甘い部分があるのではないかと思えてなりません。価格はもちろん大事ですが、価格以外の部分、すなわち提案の中身はきちんと審査・吟味されているのでしょうか。
さまざまな関係各所が複雑に絡み合う区の事業だけに、何をどのように変えたらいいのか、私は、正直まだベストといえる方法を思いつきません。
でも、他区の業者さんはじめ、区内の業者さん、区民(納税者)が納得できる形で、地元の業者さんを積極的に活用する仕組みは、必ず作れるはず。
みなさまのお役に立てるよう、私も一所懸命勉強していく所存です。

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